科目別対策(4)…国民年金法・厚生年金保険

国民年金法(選択式5問 択一式10問)

*「経過措置」の本質を押さえて、苦手意識を克服しましょう。

[科目の内容]
「国民年金法」と、この後に解説する「厚生年金保険法」は、社労士の試験科目のなかでも最大の難関といえるでしょう。その理由は年金制度が度重ねて改正されており、その過程で「経過措置」が繰り返されてきたことにあります。「経過措置」とは、法改正を行うにあたり、それまでの規定をすべて撤廃するのではなく、すでに適用されている人にはそのまま適用し、新たに適用される人には、段階的に新しい規定を適用しようとする施策です。このことが年金制度を複雑化させ、その結果、年金に関する出題は年を追うごとに難しくなっているのです。

「国民年金法」は、老齢年金、障害年金、遺族年金、国民年金独自の死亡一時金、深年金などについて定めている法律です。本試験の出題では、被保険者や保険料、年金給付、国民年金制度などから出題が頻出しています。
また、年金法は5年毎に見直しがされるため、改正直後の年度は特にその改正点を問う問題が出題される傾向にあります。

[勉強法]
日本の年金制度は、
(2階)老齢厚生年金(厚生年金保険)
(1階)老齢基礎年金(国民年金)
この2階建てで構成されています。会社員として厚生年金に加入している人(=厚生被保険者)は、同時に国民年金の加入者でもあります。

そのため年金科目の学習では、「国民年金(基礎知識)→厚生年金」の手順で学習することが鉄則となります。加えて上記の「経過措置」のことを考慮に入れますと、学習手順はさらに、「国民→厚生」を念頭に置いた上で、同時に学習を進めることが効果的ということになります。 その理由は、この2つは構成が似ているため、双方の相違点を比較しながら学習するとより理解が早まるからです。
国民年金法こそ、制度の仕組みを正確に整理して記憶していることが大切な科目ですが、その妨げとなってくるのが、上で述べた「経過措置」の問題でしょう。
対策としては、保険制度の歴史の流れを理解することです。年金制度はもともとどのような考えの元で制度かされたのか?時代の変化のなかでなぜ改正せざるを得なくなったか?改正後はどのような結果になったのか?そうしたな因果関係が呑み込めると、「年金法は複雑」という苦手意識も解消されるでしょう。
この科目の学習においてもベースとなるのは過去問ですが、「経過措置」について理解を深めることを考えますと、基本テキストを繰り返し読むことも欠かせません。その時には暗記よりも、制度の流れを理解することを意識して読むことです。この学習をすることは、厚生年金保険法の理解を早める近道にもなります。

[出題のポイント]
給付の種類、支給要件、経過措置を伴う特例、年金額、支給停止事由、失権事由、管掌、権限の委任先、被保険者の種類、資格の得喪、被保険者期間ほか

厚生年金保険法(選択式5問 択一式10問)

 

*国民年金と並行して学習し、両科目の相違点を押さえましょう。

[科目の内容]
「厚生年金保険法」は、民間の会社員の老後の所得保障のために年金を支給する制度です。厚生年金は、老齢に関する保険給付以外にも、障害や死亡に関する所得保障の年金も設けられています。本試験では、老齢厚生年金の給付を中心に、遺族厚生年金、障害者厚生年金などが出題されます。

[勉強法]
厚生年金法は、国民年金法とよく似た法律です。国民年金法の解説の繰り返しになりますが、適切な学習法としては、「被保険者」の種類や相違を押さえた上で、国民年金との違いを意識して理解することが大切です。厚生年金の給付についての理解を促す上でも、「経過措置」の理解は欠かせません。その上で、国民年金にはない厚生年金独自の給付について押さえておくことがポイントになります。

[出題のポイント]
老齢・障害・遺族厚生年金、法改正、老齢厚生年金・雇用継続給付・賃金の関係、強制被保険者と任意加入保険者ほか