満点ではなく、65~70%の正解率を目標にする

社会保険労務士の試験では、合格基準が設定されています。満点の60~70%以上の得点が合格の目安で、科目ごとの合格ラインも設定されています。
つまり、本試験で各科目の基準点をクリアした上で、出題全体の65%以上を正解できれば、まずまちがいなく合格できるのが社労士の試験なのです。

社労士の資格を目指すみなさんは、勉強を始める前に、また学習が進むそれぞれのステップにおいて、このことを繰り返し意識するようにしてほしいと思います。

社労士の試験対策にかぎらず、勉強が進めば進むほど、また理解が深まれば深まるほど、非常に細かいところが気になり出すのが、学習をすることの本質です。
それが生涯学習であるならば、意識が細目へと向かうことは大変喜ばしいことでしょう。
しかし試験対策の学習には、そのことは当てはまりません。
社労士の勉強では、1年800~1000時間という限られた時間のなかで、複雑な法律科目をいくつも理解していかなければなりません。
細目にこだわって高得点を目指す勉強をしていては、いくら時間があっても足りないのです。

あらかじめ強い口調で申し上げておきます。
『完璧主義』はいまの段階で捨ててください!

それでは、『正解率70%の合格主義』の学習方法は、どのように行えばよいのでしょうか? 市販のテキストでは、その見極めがつかないのは容易に想像がつくでしょう。

それでは市販の過去問題集はどうでしょう?こちらは「合格主義学習」の指標になり得ます。なぜなら過去問は、過去に本試験で出題された問題の集大成だからです。
過去問を解いていて、コンスタントに70%の正解ができるということは、合格主義の実力が伴っているということです。

しかしやはり、社労士の試験対策は、テキストから始めて基礎をある程度固めてから過去問に移るのが王道です。ここはジレンマですね。

上記のことを解消するためには、少し広告っぽくなってしまいますが、やはり専門のスクールや通信教育の教材を利用することだと思います。

資格の学校や通信講座の基本テキストは、合格ラインギリギリプラスαのラインをねらった「合格点主義」で編集されているのが一般的です。予備校等では経営を維持するために、毎年合格者を一人でも多く輩出して、学校の評判を保つ必要があります。そのためには、受験生の誰にとっても学習の負荷がなるべく掛らず、なおかつ習得効果の高い教材つくりをすることが、これらの機関の命題なのです。

予備校や通信講座のテキストは、『完璧主義』に陥らないよう編集されていますので、きわめて安全に試験対策を進めることができます。
これらの教材からは、おそらく受験生の誰にも解けそうもない、いわゆる「捨て問」や難易度最高レベルの問題は、最初から取り除かれています。
ですから、1000時間前後の限られた時間のなかでも、合格ラインを超えるために必要な項目を何度も学習できるのです。

『正解率70%の合格主義』の合格セオリーは、試験に出やすい重点項目を繰り返し学習することです。

独学の志を立てているみなさんには、少しイヤな思いのするお話になりましたが、このことは資格業界の現実です。
そのことをよくよく理解した上で、みなさんに適した学習スタイルを選ぶようにしてください。