社会保障制度を通じて、会社と労働者の「かけ橋」となる

国民には、健康で経済的に安定した生活を営む権利があります。
しかし、私たちが働いて生活をしていく過程には、こうした安定を脅かすさまざまな要因が存在しています。 病気や、労働災害によるケガ、また失業の不安などがそれです。
このようなマイナス要因から国民を守るよう、国は社会保障制度として「労働基準法」、「雇用保険法」、「健康保険法」、「国民年金法・厚生年金法」などの法律を定めています。

社会保険労務士は、こうした社会保障制度と人事労務分野を専門とする、日本で唯一の国家資格です。

会社では、人事部・総務部などの部署で働く人たちの多くがこの資格を持って活躍しています。健康保険や雇用保険、厚生年金等は数十種類の法規により規定されおり、これらの業務を、経営者や社員自らが行うことには多大な困難が伴うからです。

企業にとって、雇用や保険、労働環境などの業務を、専門知識を活かして処理する社労士の存在は不可欠なのですね。
国と生活保障を求める国民の「かけ橋」であり、会社と労働者の「かけ橋」として活躍しているのが社会保険労務士といえるでしょう。
社労士の具体的な仕事の内容は

  • 社会保険の加入・給付の手続き業務
  • 社内の帳簿書類の作成
  • 従業員の募集、採用、退職など、雇用についての相談・指導
  • 保険料や給与計算
  • 社内の労務管理に関する相談業務
  • 就業規則、給与規定などの作成、相談
  • 企業内教育についての相談・指導
  • 人事、労務全般にわたるコンサルタント

などです。
お気づきになったかもしませんが、社労士は保険などの書類の手続きを行うだけではありません。会社と働く人、つまり”労使”の間に入って、さまざまな体制づくりや規則づくりの相談や指導業務も行うことも大切な役割なのです。

社労士として働く道は2つあります。

社会保険労務士として働くには、「開業社労士」と「勤務社労士」という2つの道があります。

【開業社労士】
文字通り、社会保険労務士として開業して活躍することです。顧客は企業が中心になります。
大手企業では総務部などの部署に社労士を雇用しているのが一般的ですが、多くの中小企業には、財政的に見てそれだけの余裕がありません。そこで「開業社労士」が、顧問契約を結んでサポートをするのです。

【勤務社労士】
勤務社労士の進路には、(1)一般企業に勤務する場合と、(2)社会保険労務士事務所に勤務するケースの2種類があります。
一般企業に勤務する場合は、社内の人事・総務部に所属し、自社内の社会保険の届出の作成・提出や、就業規則の作成・変更などに携わることになります。
また人事制度や賃金改定の見直しなど、会社の仕組みづくりに携わるチャンスも多いでしょう。自分が勤める会社に、専門家として貢献できるやり甲斐は魅力です。
また将来的に独立開業を考えている人には、社会保険労務士事務所で社労士業務を学ぶことはいい経験になります。
社労士10~20名で構成された事務所なら、契約企業の規模も比較的大きいです。プロの先輩たちに学びながら身につけたノウハウは、いずれ開業する時にも大きな自信になることでしょう。